エヴォリミット、Dies irae 〜Acta est Fabula〜


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あやかしびとの東出&中央コンビが送る熱血系エロゲ。
ちなみに奈須きのこオススメの作品である。
SF設定だが日常の舞台は学園物を基本にしているので、学園ラブコメ的なのも楽しめる一粒で二度美味しい設定である。


ストーリーとしては火星のテラフォーミング作業中になんか色々あってコールドスリープした主人公の2人が
100年後に超人パワーを身に付けれるようになった火星の街で目が覚めたところから始まる物語。
異能力バトルあり、ロボあり、ラブコメありである。


ヒロインは3人。
という事で魅力的なサブキャラクター達は多数いるが、ルートは3つである。
熱血系ということで、どのルートでも血沸き肉踊る異能力バトルが展開される。
バトルのノリは王道少年漫画的というか、ピンチになったらパワーアップ展開が多いので
あまり絶望的な場面とかは無い。
身体能力と異能力が図抜けているので「あやかしびと」に比べると格闘描写が少ないかも。
そのせいかバトル要素的な面は不満を感じる人もいるかも・・・
シナリオのテーマが「進化」なのだが、結構簡単に進化しちゃうんだよね・・・それは少し残念。
あと、あやかしびとの時もそうだったがメインのルートが話が大きくなりすぎる。
前は怪獣大決戦だったように、この作品も大きくなりすぎる・・・そこが実に残念だ。
次回作はスケールが大きくなりすぎないようにしてくれたら嬉しいなぁ。


と、最初に不満っぽいのを書いてしまったが内容は充分面白かった。
主人公は適度に変態で適度に格好良い、好感が持てる感じだ。
ヒロインやサブキャラクター達もとても魅力的だし、そいつらとの日常部分のコメディも面白かった。
敵役達も良い味を出している、カンパニーマンとファントムキラー以外にも、もっと出番があっても良いのになぁ。
ヒロインでは雫が良かった。
友情発恋愛行きのパターンは大好きだ。
まぁ、友情と言うには強固すぎる絆で結ばれてるわけだが。
どうやっても切れない絆があることは他のルートの時でも不知火君が自覚していて別格感があるね。
あと犬が強い。


シナリオ的には市長ルートの全員でカラミティモンキーズに立ち向かうのが良い。
人類への試練を団結して乗り越える、全員の力で乗り越えるという展開はやはり熱い。
ヴォルケイノとアバランチの出番はもうちょっとあっても良かったんじゃないかなぁ。
特に話の冒頭だとなんか最大の敵っぽいヴォルケイノが肩透かしが多かった。
もうちょいカラミティモンキーズ達が仇として暴れまくるルートがあっても良かった気がするけど、
ルート3つだから仕方ないといえば仕方ないか・・・
ファントムキラーは目立ちまくりだったんだけどなぁ。
逆に悪かった・・・というわけでもないが残念だったのが雫ルート。
これは最初に言ったけどインフレが激しくてスケールが大きくなりすぎているから。
他のシナリオがベジータ&ナッパと戦ってるくらいの強さだとしたら、雫ルートはスーパーサイヤ人3になっている。
雫のキャラクターが好きだったしメインルートなだけに残念。


最後にツナミルートがなかったのが悔やまれる。
というかルートどころか戦闘シーンとかもなかったのが・・・お留守番大杉だろ・・・
名前も津波だぜ・・・一級の災害じゃないか・・・なのに・・・
ヴォルケイノの娘、火星基地の生き残り、チャペックの相棒と色々な要素があるのにね。
立ち位置的にもっとあっても良かったんじゃないかなって思った。


Dies iraeActa est Fabula〜】
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良いMADがあれば公式を貼らずにMADを貼る、それが俺のジャスティス


2007年に発売され、一瞬気にはなったが詐欺ゲーじゃねぇかと批判を浴びてたのを見て回避した作品。
いつの間にか完全版が出ていた。
詐欺だと言われた内容としては
「攻略キャラと思われていたキャラが攻略できない、公式HPにあったCGがゲーム中に存在しない、シナリオライターが実は複数いたことがEDで判明」
とか、結構酷い。
詐欺はいかんよね、詐欺は。
まぁ、大幅加筆修正&ルートの追加が行われてるのが完全版なわけですが。

ストーリーとしてはイカレた奴等の計画に主人公が巻き込まれて戦っていくという話。
色々と設定が難しい。


左側が主人公側、右側が敵側の勢力。
この画像を見ると、なんか対等なバトルが展開されそうな感じがするが、
実は左側でまともな戦闘力を持ってて生きてるのは主人公だけだったりする。
他は非戦闘員と死人、あとてめぇルートによっちゃ敵じゃねぇかという奴で構成されてる。
という訳でサブキャラクターの大半が敵というのがこの作品だ。
1つのルートをクリアすると他のが開放される仕様になっており、グランドフィナーレを見るには4ルートをコンプリートする必要がある。
最後のルートは主人公達を差し置いて敵側が良い所を総取りしていくという凄いルートだった。
敵に魅力がないと無理な話だが、そういう事ができるのでわかるように敵側の方がぶっちゃけ格好良い。


頼りになる味方が基本的にいないので敵の幹部とかに囲まれた時の絶望感がやばい。
主人公も凄い強いわけじゃなくて、ほとんどの場合は敵の方が強い。
さらに平気でキャラが死ぬ。
という訳で戦闘シーンの緊迫感とかは良いね。
ちなみに日常はさっさとぶっ壊れるんで、そういうのは求めてはいけない。


この作品はキャラクターが「創造」という必殺技を使う時に歌劇などの一説を歌い始める。
やっぱりこういう勿体ぶったというか、詠唱とかあるほうが奥の手っぽくてテンションがあがる。
一番好きなのはアンナちゃんこと白騎士シュライバーの詠唱だろうか。
ちなみにこんな感じである、主人公とほとんどの敵に用意されてる。
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幹部3人の同時詠唱とかも格好良かった。
ほんと敵が良い作品だ。
それだけに味方の勢力の貧弱さが目立つ、もう少しバランスが取れてたほうが・・・と思った。
ベアトリスと屑兄さんが生きてればとは思うが、そうすると慧の立場ないね。


多少突っ込みどころはあるシナリオだが面白かったと言える。
こまけぇことは良いんだよで愉しめば行ける作品だ。
良かったルートはやはり最終ルートの氷室先輩ルート。
キャラ的には神父が良かったかな、娘のために頑張りまくりやで・・・


エヴォリミットDies iraeと続けてやって、
俺はやはりほのぼの学園物とかよりもこういう作品のほうが好きなんだなと再認識。
時々学園物とかラブコメとかやりたくなる時もあるが、やっぱり基本趣向は熱血なんだな。