輝光翼戦記 天空のユミナ


スパロボ風味な戦闘シーンに釣られてしまった・・・

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スパロボみたいだけどシステムとしては永遠神剣シリーズのものが基本になっている。
永遠神剣シリーズの製作陣が新しく作ったブランドのようだが、ザウスから逃げ出したのかな。
所々にあのシリーズの影が伺える・・・気がする・・・ブランド名もエターナルだし・・・
まぁ、あのシリーズを知らなくても全然大丈夫だけど戦闘システムとかは慣れないと大変かも。


ストーリーとしては留年が決定してしまったヒロインである翠下弓那が論説部の部長である黒河雲母に唆され、
生徒会長の特権である「校則を何でも一つ自由に変える」という権利を使って留年回避をするために生徒会長選に出馬するという話。
しかし、これは物語の前半戦の事であり実は生徒会長になった後に物語の本編とも言うべきストーリーが始まる。
上のPVを見れば途中から明らかに選挙関係なくなってるのがわかると思うがwwwww


2Dキャラがコミカルに動いて演出をしたりと面白い。
留年する事からもわかる完全なバカキャラ、バラドル弓那に主人公のツッコミ、
ドSロリ部長に謎の青玉葱と魅力的なキャラクターが行う漫才はかなり面白かった。
ここら辺は発売前のプロモ用に作られた神撫ジャーナルを見ればわかるだろう。


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このほかに3Dダンジョンで探検をしてレベルを上げる特訓モードがある。
ダンジョンで潜ってる間にキャラクター達が掛け合いしたりして楽しませたりしてくれたり、
確変でイベントがあったりと演出面では凄いと言って良いだろう。
この他にもプレイヤーを楽しませる要素が色々と盛り込まれている。
色々な要素があるとは言え、流石に何度も見るのは・・・という時のために戦闘シーンとダンジョンでの探索を早送りができたりもする。


シナリオは途中で強引な超展開で後半戦へ突入するのには目をつぶれば楽しめた。
前半と後半では別の話だと納得すれば大丈夫な範囲だと・・・思いたい。
サブヒロインは結構居るが分岐はメインヒロイン3人と誰のルートにも入らなかった場合の4つ。
シナリオの構成的に雲母→藍→弓那と進めるべきだと思う。
雲母と弓那ルートはご都合主義が結構凄い、藍ルートが一番話としては良いのではないだろうか。
そして、その3つのルートをクリアした後に条件を満たすと完結編という所謂トゥルーENDが用意されている。
完結編は何と言うか、蛇足的な感じでシナリオは褒められた物じゃないんだけどEDがかなり良かった。
俺はイベントCGを背景にしてスタッフロールを流すだけのEDはあまり好きではない。
通常ルートのEDはそんな感じなんだけど完結編だけちょっと違ってて、何か妙に気に入った。
世界の始まり、物語の始まり、そして各キャラクターのその後が描かれているのだ。
そして、EDの歌が良い感じにマッチしている。
まさにこの天空のユミナという物語の終わりという感じ。


と、ここまでは褒めてるんだが良いとは言えない部分も勿論ある。
まず、ゲームバランス。
1週目は良いのだが、2週目以降に特訓モードを真面目に行うとキャラが強くなりすぎてしまう。
そして特訓モードを行うことが完結編への条件でもあるので真面目に行う事になる。
ハードを選ぼうがスーパーハードを選ぼうが、どうしても難易度が下がってしまうのだ。
購買で買えるスキルと特訓モードでレベルの高い敵を倒した時の経験値が多すぎるのと落とすアイテムが優秀すぎるのが原因だと思う。
もう少し難易度調整ができれば良かったかなと思う・・・本編の雑魚とか1撃で殺せちゃうと味気ない。


そしてシナリオ。
まぁ、上でもちょっと書いたけど超展開が凄い。
そして各キャラクターでシナリオの設定に違いというか違和感がある。
特に雲母ルートは他の2つと少々毛色が違う感じで整合性が取れていない。
さらに特訓モードであるオーダクルでのシナリオである。
特訓モードは本編とは別にシナリオがあり、その進行具合は周回しても引き継がれる。
しかし、特訓と本編が完全に別という訳ではないので各キャラクター達の把握している情報に齟齬が出てしまっている。
詳しく書くのは面倒だから書かないけど、はっきり言っておかしい部分が出てきてしまうのだ。
さらに特訓モードのシナリオは完結しないで丸投げだ、これはFDへ続くのだろうけど最初からFDを想定した作りは好きじゃない。
また前半戦のキャラクター達が後半戦は全く出てこないのも寂しい。
完結編では出てくるのだが・・・
その完結編も凄い唐突な展開なので、もうちょっと何かかあったんじゃないかとか思う。
EDは良いのになぁ。


そしてこれはメリットでもあるのだろうけど、とにかく長い。
長い、まじで長い、完結編EDまでかかった時間は70時間。
最後に辿り着くことができない人は絶対に居るだろう。
そしてこれは完結編のEDに辿り着いただけの時間である。
アイテムやスキルをコンプするには100時間以上が余裕でかかるらしい。
特訓とかまじで面倒すぎる。
俺もだれなかった・・・とは言えない。


とまぁ色々書いたが、永遠神剣をやってた身としては取っ付き易いシステムでゲームとしても楽しめたし、
ADVとしてもコミカルな展開に笑わさせてもらった。
好き嫌いは出るだろうけど充分面白い作品だったと言う事ができる。
今度、FDが出るのでそちらにも期待している。